【ちょっといい話】第13話 上田由美子

 

私は、1999年から3年間イギリスに住んでいたことがあります。ロンドンから北に、電車で一時間ほどのところにある、ケンブリッジという町に住んでいました。私にとっては、初めての海外暮らしで、しかも一歳の子供を伴って暮らした生活は、今から振り返ってみると、大変貴重な経験だったと思います。その時に、イギリスの文化や人々について、感じたこと、驚いたことなどを紹介したいと思います。

イギリスで、まず感じたことは、イギリスの人々は、古いものをとても大切にするということです。新築の家よりも、築100年以上の家の方が売れるという話をよく耳にしましたし、ショッピングセンターの一角にあるリサイクル品を売るお店は、週末には、人でいっぱいになります。新しいものより、古いものを好んで買っています。又、イギリスの人々は、我先にということが全くなく、お店などでは順番を譲ってくれたりしますし、歩行者が道路を横断しようとすると、車は必ず止まってくれます。

驚いたことのひとつに、ロンドンの地下鉄があります。ロンドンの地下鉄のエスカレーターは、半分以上、故障中で止まってしまっているのですが、誰も不平を言いませんし、ベビーカーを押していた私に、人々は大変親切で、階段と化したエスカレーターを、ベビーカーを持って上がってくれたり、助けてくれる人がたくさんいました。人を助けることを、ごく自然にしていて、それが、当たり前のように身についているような印象を受けました。

海外生活は、いろいろな文化、人々に触れて、その良いところを見習うきっかけになります。又、日本では常識だと思われていることを再度見直すきっかけにもなるのではないかと思います。