【ちょっといい話】第20話 和泉志穂

2.5次元ミュージカル

 

みなさんは“2.5次元ミュージカル”をご存じですか?
2012年以降、年間100万人以上の観客を動員する演劇のジャンルです。

2次元の漫画やアニメ、ゲーム、ライトノベルを原作とした3次元の舞台コンテンツを総称して“2.5次元ミュージカル”と呼ぶそうです。

AKB48グループや劇団四季のように、2015年には専用劇場を運用するほどの盛り上がりをみせています。

2.5次元ミュージカルの人気の火付け役となった人気漫画『テニスの王子様』が舞台化されたのは2003年のことでした。

いったいどのようにして、テニスの試合を舞台化したのでしょうか。夜中にウィンブルドンで戦う錦織圭選手の試合を想像してみてください。あのようなラリーを舞台で再現することは不可能だと、それまでは考えられていました。

しかし、見事に舞台化してみせたのです。

舞台セットはとても簡易的なもので、ネットとコートがあるのみでした。そこに、打球を示すピンスポット照明と打球音を融合させました。
一方で、キャストのルックスの再現性にはこだわり、キャラクターの記号的象徴となる髪色や髪型、ユニフォームやしぐさまで忠実に再現されていました。

この、絶妙なバランスで作り上げられた舞台に、観客がイマジネーションを持ち込んだ時、一つのライブ・スペクタクルが完成します。

近年では、アクロバットなどのパフォーマンスや、プロジェクションマッピングなどの映像や仕掛けを駆使した演出を行うなど、舞台も進化しています。一方で特殊メイクなども導入し、さらにキャストの再現性が高くなり、よりリアリティが出てきています。

まだ未体験の方は、ぜひ一度、日本の技術とアニメという文化の融合に触れてみられてはいかがでしょうか。