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フェルマーの最終定理

こんにちは、大日3年のかほるです(*^ω^*)

今日は、今期の授業で行っているビブリオバトルで、私が紹介した本について書きたいと思います。

私が紹介した本は、『哲学的な何か、あと数学とか』(飲茶著、二見書房)という本です。

この本、内容は数学の話です。

そう聞くと、読む気をなくしてしまう人もいるのではないでしょうか。私はそうでした。

この本は兄から薦められたものですが、「数学には悪い思い出しかないしー!無理無理!」と、すぐには読めずにいました。

しかし、一度読みだすと驚き!なんとこの本、数学の話じゃないのです!!!

 

・・・・・・えっ(゜Д゜)

 

と、戸惑う方もいらっしゃるでしょう。けれども当方、決して自分が数分前に書いた文の内容を忘れたわけではないのです。

正確に言うと、

私たちが、小学校から高校まで、大っっ変お世話になった(個人的主観含む)授業で習う数学の話ではない、ということなのです。

では、何が書かれているのか?

 

この本には、ある数式が1つだけ取り上げられています。

皆さん、"フェルマーの最終定理"をご存じでしょうか?

 

フェルマーの最終定理。

それは、

 

n≧3のとき、

X^n + Y^n = Z^n

を満たす、自然数X、Y、Zは存在しない。

 

という数学の定理です。

 

―――――――――――

最初にこの数式を見た私は恥ずかしながら、ちんぷんかんぷんさっぱり真っ白ぽーんでしたので、億が一私と同じ方がいるかもしれないため(多分いない)、

ちょっぴり解説を書きたいと思います。(大体は本からの引用です)

この定理はつまり、

もし、この数式に

n = 2 といれたら、

X^2 + Y^2 = Z^2 の場合は、

3^2 + 4^2 = 5^2 ( 9 + 16 = 25 )という式が成立し、X = 3、Y = 4、Z = 5という解が見つかります。

ところが、

n ≧ 3 の場合を考えた場合、

X^n + Y^n = Z^n

を満たすX、Y、Zの解は絶対に見つからないのだーーー!

と、いうことなのです。

――――――――――――

この定理を考えたフェルマーという人物は、1600年頃のフランスの法律家です。法律家です。数学者ではありません。

しかし、その数学の才能は天下一。正真正銘の天才だったのです。

どれほど凄いのか、ということをここに書こうとすればキリがないので、とっても残念ですが、省略します。

しかし、先に述べたフェルマーの最終定理が、彼の死後に息子によって定理だけが発見され、数学者たちがその定理を証明してやろうと次々に挑むも、

 

彼の死後、

 

 

3 5 0 年 以 上

 

 

誰1人として証明を発見することが出来なかったと言えば、フェルマーという人物の数学の才能が、いかに神がかっていたのか、少しでも伝わるのではないでしょうか。

 

......前置きが長くなりました。もはや何の話をしていたのか本人も忘れました。

 

そうそう。

この、『哲学的な何か、あと数学とか』という本は、

そのフェルマーの最終定理を証明することに人生を捧げた、数々の数学者たちの、熱き戦いの物語なのです!!

 

まず、フェルマーの死後から100年後(!)、ある1人の天才数学者によって、この定理の証明の突破口を開く。

それからさらに50年、ある女性数学者が第2の扉を開く。

しかしその後新たな扉を開く者は現れず、定理はまた100年眠り続ける...。というような。

この定理はそうやって350年以上、数えきれないほどの数学者たちの人生を食らっては眠り、食らっては眠り・・・を繰り返してきたのです。

まさに究極の難問。鬼つよ。恐ろしいですね。

 

結局、この定理との決着はどうなったのか。数学者たちの戦いの結末は!?

 

気になる人は、ぜひ読んでみてください☆

けして、深夜2時という名の睡魔に屈して説明を投げたわけではありませんよ。あ~目ぱっちり。これはあくびではなくて鼻歌です。

 

さて、私が今回、この本をビブリオバトルで紹介をしようと思った理由は、内容の面白さはもちろんですが、

この本に登場する、数学者という存在に魅せられたためであります。

この本に登場する数学者たちは、生き物の本能ではなく、人間のもつ知的好奇心に人生を捧げた人たちばかりです。

私たちが、授業で出会った数式たちは、数えきれないほどの、有名な人に始まり、今では名前も残っていない、人生をかけながら、結局何1つ新しい発見をすることが出来なかったという人も含めた、全ての数学者たちの血と汗と涙が込められているのです。

そう考えたら、今までただの記号の羅列にしか見えなかった数式に、それを発見するために人生を捧げた彼らの戦いの歴史という厚みが感じられ、血の通っていくような思いがします。胸あつです。

数学が好きな人は、きっともっと好きになります。

数学が嫌いな人は、単純に物語を楽しんでもらえると思います。

 

この夏のお供にぜひ(^_-)-☆

・・・・・・・・・・・ぐぅーーーーーーーー。

 

カテゴリ:[日本語日本文学科]

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