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大学院 食物栄養学専攻2年生の野口実華子さんが、健康障害を防ぐ研究で室内環境学会の優秀ポスター賞を受賞しました。

2016/12/28

 平成28年 室内環境学会学術大会が12月14・15日、産業技術総合研究所(茨城県つくば市)で開催され、大学院 生活環境学研究科 食物栄養学専攻2年生の野口実華子さん(写真、公衆衛生学研究室所属、吉田精作教授指導)が大会長奨励賞の優秀ポスター賞を受賞しました。

 野口さんの演題名は「ハウスダストのアセチルコリンエステラーゼ阻害活性」。大学院1年生の時から、室内の化学物質が原因で生じるシックハウス症候群などの健康障害を防ぐ研究を続けてきました。
 室内の空気を汚染する物質として近年注目されている難燃剤・可塑(かそ)剤は、特に使用規制がなく、カーテンやカーペット、家具、電気製品など、一般家庭であればどの家にでもある物に使用されています。難燃剤・可塑剤に含まれる有機リン酸トリエステル類は、脳内のアセチルコリンエステラーゼの働きを阻害し、健康障害を引き起こすことが分かっています。ハウスダストは難燃剤を吸着していることから、野口さんはハウスダストのアセチルコリンエステラーゼへの阻害活性について調査。すべてのダスト試料に阻害活性があることを突き止めました。このことから、室内化学物質による健康被害を防ぐ方法の一つとして、ハウスダストのアセチルコリンエステラーゼ阻害活性を調べることが有効であると示しました。

 野口さんは「入学当初は漠然と、管理栄養士になって病院で働くのかな、と思っていました。武庫川女子大学で学んでいくうちに、自分は研究や分析することが好きだと気付き、食品の安全を守ることに興味が湧いてきました。この研究は、先輩から引き継いだ、研究室としての継続研究です。学部生の時には、魚介類の中の残留農薬について調べていたので、有機リン酸トリエステル類という、農薬とはまったく違う物質について勉強するところから始めました。実験を行う際には、最初は酵素をうまく使えず、なかなか評価方法を確立できなかったので、苦労の連続でした」と話しています。

 「室内環境学会 大会長奨励賞 優秀ポスター賞」は、学生会員が筆頭著者・登壇したポスター発表・展示の中から、①新規性 ②信頼性 ③技術的・社会的有用性 ④学術的有用性 ⑤表現力について評価し、優れた2件に贈られます。

◆アセチルコリンエステラーゼとは◆
 神経組織や筋肉などに含まれている酵素。副交感神経が興奮すると分泌されるアセチルコリンを分解し、コリンと酢酸にする働きを持つ。アセチルコリンが分解されることにより、興奮状態が収まる。アセチルコリンエステラーゼの働きが阻害されると、興奮状態が続いたり、落ち着かない状態が続いたりするため、「子どもがキレやすい」「じっとしていられない」などの原因の一つになるとされている。

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