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◇活躍する卒業生34◇特許事務所勤務 澤 彩菜さん(英語文化学科2018年卒)

2023/05/29

英語文化学科を卒業後、イギリス・ランカスター大学の大学院で修士号を取得。帰国後は大阪の特許事務所に勤め、日本の企業がヨーロッパやアメリカに特許を出願する英文書類の作成等に携わっています。「研究の楽しさが忘れがたい。でも今の仕事もやり抜きたい」。英語のスペシャリストとしてキャリアを切り拓くさんに揺れる思いを聞きました。

 

英語の面白さに開眼したのは高校1年で経験したオーストラリア短期留学。拙い英語ながら「伝わった!という経験がうれしくて。もっと伝わるよう勉強したい」と、スイッチが入りました。英語文化学科でアメリカ分校留学を経験し、英語の4技能に自信を深めたさん。英文学を入り口に学問としての英語と向き合う中で、「アウェーな環境で自分を追い込みたい」と、海外の大学院進学の道を模索。共通教育の授業で関心を持った女性学を学べるランカスター大学を志望しました。大学時代から著書を読み込んでいた哲学者、テリー・イーグルトン氏がランカスター大学の教授であることを院試合格後に知ると、熱量はMaxに。

 

しかし、大学院で待っていたのは専門英語が飛び交うディスカッション。「全く入っていけず、地獄のようでした」と振り返ります。週4回の授業のために10冊以上の本を読み込まねばならず、図書館で明け方まで過ごすことも。そんな中でも、テリー・イーグルトン氏の特別イベントに参加する幸せなひと時が訪れます。「内容は難解でしたが、憧れの人を間近に見ることができて感激でした。でも話しかける勇気が出なくて」。そんな無念さも持前のハングリー精神に火をつけ、半年が過ぎたころにはディスカッションで自由に発言できるまでに。「日本女性の貧困」をテーマに取り組んだ修士論文は高い評価を得て、「研究者」への夢が膨らみました。

 

特許事務所勤務は3年目になり、任される仕事とやりがいは増しています。結婚し、生活スタイルも変化しました。「いつかチャンスがあれば博士課程に進みたい。ただ、研究者は狭き門。目指して挫折するよりも、今出来ることを着実に積み上げたい」と、冷静に未来を見つめます。

 

英語力と研究力。二つの力をさんはどう咀嚼し、キャリアに位置づけているのでしょう。「日本語だけで考えていると突破できない文化や多様性の壁を超えていくツールが英語だと思う。単なる英会話ではなく、英語を学術レベルで学ぶことでものの見方に応用力がつき、社会で重宝される人材になれるのでは」と語りました。

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