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動画ニュースに掲載。山と海の幸をバランス良く食べて、美しく、元気に長生きを! 創立70周年記念シンポジウム「しのびよる生活習慣病の予防と対策」が開催。

2009/11/17

 武庫川学院創立70周年記念シンポジウム「しのびよる生活習慣病の予防と対策~あなたと家族のために~」が11月14日午後、浜甲子園キャンパス薬学部講堂で行われました=写真右=。1400人近くの応募者の中から抽選で選ばれた約250人の参加者が熱心に耳を傾けました。シンポジウムの様子は、11月21日付朝日新聞朝刊に再録記事が掲載されます。また、このホームページの「動画ニュース」でも動画でご覧いただけます。

 冒頭で市川厚・薬学部長は「本学の研究の特色として、健康、食物、薬などがあげられます。これらの研究の成果を解説するシンポジウムが、皆様やご家族にとって、生活習慣病の予防と対策に役立てば幸いです」とあいさつしました。

 第1部で武庫川女子大学国際健康開発研究所・所長の家森幸男教授=写真中=は「これからの生活習慣病対策~元気で美しく生きるための海の幸・山の幸のバランスの良い食生活をしている人達~」と題して基調講演しました。世界各国の長寿地域の食事を映像などで紹介し、長寿食には共通点があると指摘。「山の幸の代表の大豆と海の幸の代表の魚を食べると、血圧は低く、脈拍はゆっくり打つようになります。これが、運命の分かれ道です。減塩することで3年、魚と大豆を摂取することで7年、合わせて10年は長生きできます。山の幸、海の幸をバランス良く摂り、美しく、元気に長生きしましょう」などと話しました。

 続いて行われた2部のパネルディスカッション「しのびよる生活習慣病の予防と対策~あなたと家族のために~」=写真左=では、本学の教員6人がパネリスト・コーディネーターとして登壇。各自の研究テーマから、生活習慣病対策に役立つ内容を、次ぎのように分かりやすく語りました。
 池田克巳・薬学部教授「加齢とともに代謝が落ちていきます。若いころに摂取していた食事量ではカロリー過多になってしまいます。現在の自分の摂取カロリーを見極めて健康長寿を目指しましょう」
 鹿住敏・生活環境学部教授「生活習慣病の予防には、運動することが必要です。自分の弱点をよく知り、『ここまで我慢できる』ということを決めて、それを最低2年は続けられるように頑張ってください」
 福尾惠介・生活環境学部教授「メタボリックシンドロームになりやすい遺伝子を持っていたとしても、積極的な運動や、栄養バランスを整えるなどの努力で、普通の人より良くなることもあります。また長期的に続けること、運動をいつするのかも大切です。極端になればその人に逆効果になることもあるので、注意してください」
 安井菜穂美・薬学部助手「研究は、モデル動物(肥満ラット)を使って進めています。人のメタボリックシンドロームと同様の状態を示したラットを研究することで、そのメカニズムを解明し、人の治療と予防に役立てたいと考えています」
 吉田雄三・薬学部教授「遺伝子や体の仕組みを調べていると、『倹約遺伝子』がメタボリックシンドロームの最大の原因ではないかと考えられます。皆さんそれぞれが、自分にとってどれぐらいのエネルギーが適切なのかを見極めてください。薬についても研究が進んでいますが、『薬は最後』と考えてください。そして科学的な知識を学びながらも、頭でっかちにならず、うまくご自分の体をコントロールしてください」

 最後に、コーディネーターの森山賢治・薬学部教授は「生活習慣病やメタボリックシンドロームは無症状で、検査の数値の変化も少なく、見過ごされてしまいがちです。日々の体重や血圧、毎年の健康診断結果を生かして、早めの改善や予防に努めてください」と呼び掛けました。

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